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光減衰器の使い方と正しい接続順序
光減衰器の使い方
光減衰器は「光信号を適切なレベルまで弱める」ための部品です。
使いどころはとてもシンプルで「光が強すぎるときに挟む」これが基本になります。
光の世界では、「いざ測ってみると光パワーが強すぎた」という場面は珍しくありません。
そんなときに光減衰器を入れて、機器が壊れない安全な範囲まで、光の強さを調整します。
正しい接続順序
光減衰器は、どこに繋いでも同じというわけではなく、推奨される「接続順序」があります。基本的には「送信側(光源側)のすぐ後ろ」に取り付けるのが正解です。
シングルモードの場合は、主な目的は「反射光対策」です。
減衰器を送信機の直後に置くことで、回線の接点や機器から戻ってくる反射光を往復で弱めることができます。
これにより、レーザー光源が反射光を受けて不安定になるのを防ぐ役割を果たします。
一方、マルチモードの場合は「クラッドモード対策」が重要になります。光ファイバは中心の「コア」と、それを包む「クラッド」の二層構造になっていますが、減衰器を通過した直後は、一部の光がコアから漏れ出し、クラッド部分を伝わってしまうことがあります。
この不要な光は、ファイバを数メートル進むうちに自然に消滅しますが、減衰器を受信機のすぐ手前に取り付けてしまうと、この「本来消えるべき不要な光(クラッドモード)」が消えないまま受信機に到達してしまい、正確な測定を妨げる可能性があります。
これらを踏まえて以下の順序で接続することを推奨します。
- 推奨される構成:[送信機] ➔ [減衰器] ➔ [パッチコード] ➔ [受信機]
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NGな構成:[送信機] ➔ [パッチコード] ➔ [減衰器] ➔ [受信機]
使用時の注意点
光減衰器を使用する際には、以下の点にご注意ください。-
コネクタ端面の清掃:端面の汚れは、数dBの誤差が生じる原因となります。接続前には、必ず適切な端面清掃を実施してください。
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使用波長の確認:対応波長が異なると減衰量が変化する場合があります。使用する光源の波長に適合した減衰器を選定してください。
まとめ
光減衰器は、大切な機器を過負荷から守り、正しい測定結果を得るための「安全装置」であり「調整役」でもあります。また、実際の長い回線環境を擬似的に再現する際にも欠かせない、光通信の基礎的な部品です。「光が強いときは、送信側で減衰器を挟んで守る」この基本をマスターしておくだけで、実務でのトラブル対応やシステム構築の精度はぐっと向上します。

